走って『時』から逃げよう!
迫り来る『時』から逃げたい、、、
そう思ったとき思い出しました。
地球には時差がある!と。
つまり、
地球が回るより早く走ればいいじゃん!
というわけです。
ということで計算を始めます。
今回は5ステップに分けて説明します。
Step 1. ある地点での回転半径を求めよう
図1のようにある地点Aの緯度をθ [度]とすれば、A地点での回転半径は
『(地球の半径) × cosθ }』・・・(1)
になります。
図1 緯度と回転半径
Step 2. ある地点が一日に動く距離を求めよう
地球が一周する間にA地点が動く距離は
『2 × π × (1)』・・・(2)
になります。
Step 3. ある地点が一秒間に動く距離を求めよう
一日は24時間、1時間は60分、1分は60秒なので、A地点が一秒間に動く距離は
『(2) ÷ (24 × 60 × 60)』・・・(3)
になります。
Step 4. 具体的な速度を計算しよう
まず、地球の半径はだいたい6400 kmくらい[2]です。
また、日本の緯度は東京都庁の緯度を参照すると35度くらい[3]です。
この値を(3)式に代入すると、、、
380 m/s
やったぜ音速越え!
音速は中学くらいで習ったようにだいたい340 m/sですね。
しかし、走って追いつく速さじゃない。
じゃあ寧ろ何度なら走って逃げきれるんだ?
Step 5. 走って逃げ切れる緯度を求めよう
まず、足の速い人がどのくらいで走っているかというと
ウサイン・ボルトさんが100 mを9.58秒で走ったのが世界記録[4]みたいです。
つまり、10.4 m/sくらいでなら走れる、ということです。
『(3)式 = 10.4』・・・(4)
ですので
『θ = cos-1{10.4 ÷ (地球の半径[m]) ÷ (2 × π) × (24 × 60 × 60)}』・・・(5)
これを解くと
89度
なるほど、北極か南極まで行けば『時』から逃げられそうですね!
やったぜ!
参考
[1]SQUARE ENIX:2017年冬アニメ作品!(2017/2/22 閲覧)
[2]新村出記念財団:地球, 広辞苑 第六版 DVD-ROM版, 岩波書店, 2010
[3]国土交通省 国土地理院:東京都 市区町村の役所・役場及び東西南北端点の経度緯度(世界測地系)(2017/2/22 閲覧)
[4]Yahoo Japan:世界陸上:世界記録・日本記録一覧(2017/2/22 閲覧)